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ここは博麗神社。いつもどおり境内の掃除をしている巫女、それをじーっと見つめる狛犬がいる。
 
 境内の掃除を終えた霊夢があうんのもとに近寄って話し始めた。

霊夢「あうん、今日はね白玉楼から仕事の依頼が来ているの。あなたも一緒にどうかしら?」
あう「一緒に行きたいのはやまやまなのですが、霊夢さんが留守の間神社を守らなくてはいけません。」
霊夢「あら、そのへんは今日は大丈夫よ。萃香に留守番お願いしてあるから。」
萃香「おい霊夢、なんで私なんだよー。」
霊夢「そういわずにお願いよ。冷蔵庫にあんたの好きなお酒冷やしてあるから好きに飲んでいいのよ?」
萃香「本当か?それなら留守番やるぜ!任せてくれ!」
霊夢「ってことだらあうん、一緒に行きましょう」
あう「はい!お供します!」

 博麗神社の留守を萃香に任せた霊夢は、あうんとともに白玉楼へと向かった。白玉楼へ向かっている最中
あうんがお腹がすいたと言ってきたので、たまたま出ていた屋台に入った。

??「はいいらっしゃい!お客様2名ですか?
霊夢「そうよ」
霊夢「久しぶりねミスチー」
ミス「お久しぶりです霊夢さん」
ミス「今日はあうんさんも一緒なんですね」
霊夢「白玉楼から仕事の依頼がきていてね、あうんも一緒に連れてきたのよ。」
霊夢「その途中でお腹がすいたから寄ったってこと」
ミス「そうでしたか。ご注文はなにしますか?」

 そうミスティアが霊夢に聞くと、霊夢はいつものみたらし団子、もみじ饅頭、緑茶を頼んだ。
あうんも同じもの注文した。

ミス「あうんさんとあうのは初めてですね。私はミスティア、みすちーって呼んでください!」
あう「はいよろしくお願いします!みすちーさん!」
ミス「あうんさんは白玉楼に行くのは初めてですか?」
あう「はい、初めてです」
ミス「あそこには亡霊の幽々子さんと半人半霊の妖夢さんがいます。ぜひお話してみてください」
あう「はいわかりました。」

 そんな話をして、いつものやつを食べ終わった。お勘定をし白玉楼へ向かおうとしたその時ミスティアが
なにかを霊夢に渡した。

ミス「幽々子さん結構食べるので妖夢さんが大変かと思います。なのでこれをもっていって下さい。」
霊夢「わかったわ。ありがとうみすちー」
霊夢「じゃあ行くわね。」
ミス「お気をつけて」

 そういって霊夢たちはミスティアの屋台をあとにした。

霊夢「みすちーの料理はどうだった?」
ミス「とてもおいしかったです。でも霊夢さんがつくってくれる料理のほうが断然美味しいです!」
霊夢「あら、そう言ってくれると嬉しいわね。ありがとうあうん!」

 あうんにそう言われ、照れているのかしばし顔を赤らめていた。

 しばらく歩くと巨大な門みたいな入り口が姿を現した。そうこの巨大な門こそ冥界への入り口だ。この門をくぐらないと
白玉楼へはいけないのだ。

霊夢「門をあけてちょうだい。仕事の依頼できたわ。」

 そう霊夢が大きな声でいうと、門が開いて長い階段が見えた。

あう「え?霊夢さん、この長い階段を上るんですか?」
霊夢「ええそうよ。でも歩いていくのは賢くないわね。」
あう「ならどうやって?」
霊夢「あらあうん忘れたのかしら?私の『空を飛ぶ程度の能力』のこと。」
あう「ってことは飛んでいくんですね。でも私飛べないんですが。」
霊夢「私がおんぶしていってあげる。」
あう「うっ・・・」

 あうんの顔が真っ赤になった。霊夢におんぶされるのがそうとう恥ずかしかったのだ。

霊夢「それにしてもホントこの階段長いわね。飛んで行ってもかなり時間がかかるわ。」
あう「ですね」

 しばらく先に進むと、ようやく階段を上り終えて一番上までたどりついた。するとまた大きな門がある。

霊夢「妖夢-、私よ霊夢よ、仕事の依頼できたわ。」
妖夢「はーい今開けあるねー」

 ゆっくりと鈍い音を響かせながら門があいた。門の中から可愛らしい女の子が出てきた。そう彼女が妖夢だ。

妖夢「今日は来てくれてありがとう霊夢、あうんちゃん。ささあがって」
霊夢「これミスティアから」

 そういってミスティアから渡されたものを妖夢に渡した。

 中に入ると、大きな和室へと案内された。

妖夢「ちょっと待っててね。」

 そういうと妖夢は屋敷の奥へといった。

妖夢「幽々子様、霊夢とあうんちゃんが来ました。幽々子様も和室までお願いします。」
幽々「あらもうきてくれたのね。わかったわ。今行くわね。」

幽々「久しぶりね、霊夢。そして初めましてあうんちゃん、私は西行寺幽々子、よろしくね」
霊夢「ええ久しぶりね幽々子」
あう「初めまして幽々子さん。私は高麗野あうんといいます。」
幽々「ええ知っているわよ。霊夢から話は聞いているからね。」
あう「そうでしたか。」

 自己紹介が済んだところで、霊夢が話を切り出し幽々子に聞いた。

霊夢「幽々子、確かに私は仕事の依頼できたのだけれど仕事ってなに?」
幽々「ああそうね、霊夢あなたにお願いしたいのは妖夢ちゃんと一緒にお留守番をしてほしいの。」
霊夢「は?あんた何言ってんの?妖夢は子供じゃないし一人で留守番くらいできるでしょ?」
幽々「確かに留守番はできるけど、夜のお留守番は怖くてできないみたいなのよね。幽霊が怖いのかしらね。」
霊夢「幽霊屋敷に住んでて幽霊が怖いって不思議な話ね。」
妖夢「だって怖いものは怖いんだもん。お願いだよ霊夢、一緒にお留守番して?ね?」
霊夢「ったく仕方ないわね。今日だけよ?あうんもよろしくね。」
あう「わかりました。」
妖夢「ホント?ありがとう!」
幽々「あらありがとう霊夢助かったわ。」
霊夢「それはいいんだけど、あんた夜に出かけるなんてなんか怪しいわね。何か隠してない?」
幽々「それはないしょよ。ことが済んだら教えてあげるわよ。」
霊夢「・・・・・・・。」

 そう怪しい発言を残したあと、幽々子は用事へと向かった。
 
 妖夢は嬉しそうに霊夢を見ている。よほど幽霊が怖いのか霊夢が来てくれてほっと溜息を漏らした。

妖夢「ねぇ霊夢、今日はいつまでいてくれるの?」
霊夢「そうね幽々子が戻ってくるまでくらいならいいわよ」
妖夢「ちょうど夕ご飯の時間だから私が2人に料理つくるね!」
霊夢「あら、助かるわね。お願いするわ。」
あう「お願いします!妖夢さんの手料理一度たべてみたかったんです!」
妖夢「ホント?うれしい!頑張って作るね」

 妖夢は厨房へと向かった。冷蔵庫から鮭と野菜を取り出した。どうやらムニエルを作るらしい。
妖夢は普段から幽々子にご飯を作っているので慣れた手さばきでどんどん作っていく。そして
あっという間に完成した!

妖夢「お待たせー、今日はムニエルよ!」
霊夢「とてもおいしそうね♪」
あう「おおー、とってもおいしそうです!」

一同「いただきます!」

 妖夢お手製ムニエルを食べ始めた。霊夢はおいしそうにむさぼり食べている。あうんは一口一口味をかみしめて
食べている。よほどおいしかったのかとても幸せそうな顔をしている。

あう「妖夢さんのムニエルとってもおいしいです!」
霊夢「めちゃめちゃうまかったわ」
妖夢「ありがとうあうんちゃん!」
妖夢「あうんたはもうちょっと味をかみしめて食べてよ!」

 そう霊夢に突っ込みを入れたところでみんな完食した。ちょうどそのころ出かけていた幽々子が帰ってた。

幽々「ただいまー」
妖夢「おかえりなさい幽々子様」
霊夢「おー帰ってきた。なら私たちもそろそろ帰るわよ。」
幽々「霊夢今日はありがとう、これは私からのお礼よ。」

 そういうと幽々子は霊夢にもともとの報酬金とは別にお菓子の詰め合わせを渡した。

霊夢「もらっちゃっていいの?」
幽々「ええいいわよ。」
霊夢「ありがとう。遠慮なくもらっていくわね。」

 そういって白玉楼の門まで移動した。

妖夢「今日はありがとうね霊夢。また遊びに来てね。」
霊夢「ええまたくるわ」

 そういってあうんをおんぶをして冥界の出口へと向かった。

霊夢「あうん、今日はどうたった?」
あう「・・・・・・・・・」
霊夢「あうん?」

 あうんの顔を見ると幸せそうな顔をして寝ていた。

霊夢「あら寝ちゃった。今日は疲れたものね。ゆっくり休みなさい。」

 そう言って博麗神社へと向かった。博麗神社に戻り霊夢は布団を敷いてあうんを寝かせた。

霊夢「ホントいつみてもこの寝顔は可愛いわね。おやすみあうん」

 そうあうんに言って霊夢も布団に入り眠った。

紫「この二人の寝顔、本当に天使みたいね。フフ、今日はお疲れ様」

 そう言い残し紫はスキマへと姿を消した。

To be continued...





 

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