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 いつもとかわらぬ平和・・・とはいかない博麗神社。なぜかというと今日は神社にとても不機嫌な
お客人が訪れているからだ。その客人もそうだがその対応をする霊夢もまた絶妙に機嫌が悪い。

霊夢「・・・で、用件はそれだけかしら?」
??「それだけで何が悪いのかしらねぇ。私はあなたに相談したいから来たのだけれど。」
霊夢「だいたいねその手の相談を普通私にする?商売敵なのよ私たち。」
神奈「それもそうだが、早苗のことで相談できるやつっていったら年も近いあなたしかいないじゃない」
霊夢「でぇ、早苗に何かあったの?」
 
 どうやら早苗の身に何かあったらしい。東風谷早苗、彼女は守矢神社の神様兼加奈子と諏訪子の
風祝だ。現人神としても風祝としても活躍する彼女だが、今日はどうやら変なようだ。

神奈「実は最近早苗のやつ帰ってくるのが遅くてねぇ。私も諏訪子も心配なんだ。」
神奈「それで早苗に理由を聞くんだけど、なにも答えてくれず、秘密ですだけなんだ」
??「あなたは少し過保護すぎなのではありませんか?」
霊夢「!?あんたは!」
映姫「久しぶりですね霊夢。元気そうでなによりです。」
霊夢「久しぶりね映姫。会えて嬉しいわ。」
霊夢「しかし、なぜ映姫が神社へ?」
映姫「実は小町が最近人里に遊びに出ているというので偵察に来ていたのですよ。そのついでに寄りました。」
霊夢「ああ、そいうこと。」

 彼女は四季映姫、ここ幻想郷の最高裁判長にして閻魔。彼女がここで亡くなった人が天国にいくか
地獄に行くかの判決をしている。

 そんな映姫が地上に降りてくるのはそう珍しくない。部下の小町が仕事をさぼってないかくまなく
偵察しているからだ。そんな映姫でも神社へ来ることはめったにない。

映姫「神奈子、あなたが早苗の心配をする理由はわかります。しかし、彼女にも隠しておきたい秘密もあるかもそれませんよね?」
映姫「その秘密を無理やり聞こうとするのはどうかと思いますが。」
神奈「確かにそれはそうかもしれないけど、でも私は心配なんだ。」
映姫「早苗にもきっとなにか聞かれたくない秘密でもあるのでしょう。時が来ればわかりますよ。」
神奈「そうかい、あんたがそこまで言うならそうするよ。世話になったね霊夢。」
霊夢「ええ。早苗によろしくね」
映姫「さて、霊夢、本題です。私がここに来た理由わかりますね?」
霊夢「うっ・・・・うん。」

 どうやら偵察ついでに神社に寄ったっていうのはどうやらその場しのぎらしい。
本当は霊夢に用があって映姫は神社に来たようだ。

映姫「さて霊夢、最近参拝客が来ていないようだけれどなんでなんでしょうね。」
霊夢「それは、あの・・・。」
霊夢「とういうかなんで今の神社の状況を知っているわけ?」
映姫「それは浄玻璃・・・いえ、小町を探しているとき人里で耳にしたのですよ。」
霊夢「浄玻璃の鏡って言いかけたわよね?そうよね?」
映姫「言っていません!」
霊夢「(こいつ言い切りやがった。)」
霊夢「確かに今神社にはほとんど参拝客は来ていないわ。それには理由があって。」
映姫「へぇ、どんな理由かしら?」
霊夢「真昼間から吸血鬼がいたり、鬼がいたり、亡霊がいたりする神社に人が参拝に来ると思う?」
映姫「それはそうですね。確かにそんな神社には参拝客は近づかないでしょう。」
霊夢「そうなのよ。でもみんな悪い奴らじゃないし無理に神社から追い返したくもないしね。どうしたものかしらね。」
映姫「それなら簡単な話ですよ。妖怪たちと触れ合える貴重な神社としてやっていくのです。」
映姫「人里の人たちは妖怪は愚か、霊夢あなたのことすらできれば関わりたくないと思っている。強すぎる存在は忌み嫌われるから。」
映姫「でもあなたはとても優しく妖怪たちには好評よね?その霊夢の良さを人里の人たちにもわかってもらえば現状は変わるかもしれない。」
映姫「だからこそ普段あなたが妖怪たちにどう接しているかを見せてみてはどうかしら?」
??「私たちもその意見には賛成ね。」
霊夢「あんたたちは!!」

 突如スキマと某アニメにでてきそうなピンクのドアから、この幻想郷の賢者と言われる二人が姿を現した。
そう、八雲紫と摩多羅隠岐奈だ。

ゆか「こんにちは霊夢」
また「久しぶり・・・いや初めましてになるのかな、こんにちは霊夢、私は摩多羅隠岐奈。」
霊夢「久しぶりね紫、そして隠岐奈。私は覚えているわよあなたのこと。あうんと私を引き合わせてくれたんだもの。」
また「そうか、覚えてくれていて光栄だね。私も映姫の意見には大いに賛成さ。参拝客が増えば貧しい生活をしなくてもすむだろう?」
また「そうなれば紫も安心して見守っていられる。違うか?」
霊夢「そうね、紫にはいつも迷惑をかけてばっかりいるからね。」
ゆか「あらそんな風に思っていたなんて嬉しいわね。」
映姫「これは意外ですね。賢者であるあなた方が賛成してくれるなんて。」
ゆか「今回は心から映姫あなたの意見に共感できたのよ。あなたもなんやかんやいって霊夢のことを心配してくれているってね。」
映姫「べ・・・別にそんなんじゃないですよ・・・恥ずかしいじゃないですか。」

 映姫は顔を赤らめて固まってしまった。紫たちに言われてそうとう照れているようだ。
映姫でも照れることはあるよだ。

映姫「と、とりあえず賛成ってことでいいですね?」
霊夢「みんなありがとう。今すぐに現状を変えるのは難しいけれど、時間をかけて少しずつ変えていくわね。」
映姫「期待していますよ霊夢、では私はこれで。」
霊夢「ええありがとう映姫。」
ゆか「私もあなたの活躍に期待してるわ、じゃあね。」
霊夢「ありがとう。」
また「私も紫といっしょだ。大いに期待しているよ、次この神社に来た時が楽しみだ。邪魔したね。」
霊夢「ええ、頑張るわ。」

 こうして、映姫、紫、隠岐奈はそれぞれ帰っていった。神社には霊夢一人になってしまった。いつもはあうんがいるが今日はお燐とお空と出かけに行っていて
神社にはいない。帰ってくるのは夜だろうから。

霊夢「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
霊夢「一人って寂しいわね。あうんが来る前はずっとひとりだったから大丈夫だと思っていたけれど、いざとなるとやっぱだめね。」
??「おーい霊夢ー」
霊夢「魔理沙?なんでこんな時間にあんたが神社に?」
魔理「実はあうんに頼まれていてな、多分霊夢が寂しがっているから神社に行ってやれってな。」
霊夢「あらあうんがそんなことを?あとでお礼しなくちゃね。」
霊夢「で、あんたはここでどうするのよ?」
魔理「そうだな、二人だけだとこれで遊ぶってものもねぇよな。」

 と、そこに2人やってくるのが見えた。

??「こんばんわ~、あら?魔理沙も来ていたのね。」
霊夢「咲夜に美鈴?」
咲夜「あんたが一人で寂しがってるかもってあうんが知らせに来てくれたのよ。」
美鈴「それを聞いた咲夜さんが仕事をちゃちゃっと終わらせてお嬢様に外出の許可をもらってここに来たってことです。」
美鈴「咲夜さんったら仕事中も霊夢さんの心配ばかりしていましたよ。」
咲夜「ちょっと美鈴、あんた余計なことを。」
美鈴「フフフ」

 さらにもう一人来た。

??「霊夢~ こんばんわ~」
霊夢「アリスまで!」
アリ「あうんちゃんが私のところにも来てね、霊夢が寂しいから神社に顔を出してあげてってね。」
霊夢「あうんったらここまでしなくてもよかったのに。でもありがとう。」

 霊夢、魔理沙、咲夜、美鈴、アリスの5人になった。人数が増えたことで魔理沙がある提案を切り出した。

魔理「なぁ、この5人で大富豪でもやらないか?」
一同「いいわね、やりましょう!」

 魔理沙は帽子からトランプを取り出した。霊夢たちはその帽子は四次元ポケットかと突っ込まずには入れられなかった。

魔理「ルールは至って簡単。但しスペ3上がり、2上がり、ジョーカー上がり、2上がりだけは禁止な?」
魔理「では、始め!!!!」

 魔理沙→霊夢→アリス→咲夜→美鈴の順番でやっていく。最初に💛3を置いてはじめとする。

魔理「じゃあまず私、💛4だぜ」
霊夢「じゃあ私は、💛5ね」
アリ「霊夢それせこいじゃない、マーク縛りとナンバー縛りだんなんて、私はパス」
咲夜「じゃあこれ、💛6」
美鈴「わたしはパスです」
魔理「クッ、パスだぜ。」
霊夢「私もパス」
アリ「私もよ」
咲夜「フフでは場は一旦流して、☘4♠4を出すわ」
美鈴「☘6♠6でろくろ首です。さらに♦4を出します。」
魔理「お、美鈴考えたな。♦5だ」

 こうして大富豪大会は幕を開けた。そして最初に上がったのは咲夜、次にアリス、次に魔理沙だ。
場面は霊夢と美鈴の一騎打だ。お互い手持ちのカードは残り2枚。山場のカードは♦☘10だ。

霊夢「私はパス」
美鈴「私もパス」

霊夢「♦7💛7をだして私の勝ちよ!」
美鈴「くぅ~、悔しいです~」

 大富豪:咲夜 富豪:アリス 平民:魔理沙 貧民:霊夢 大貧民:美鈴
で大富豪大会は幕を閉じた。

魔理「いや~大人数でやる大富豪は楽しいぜ!」
咲夜「まさか魔理沙に勝てるとは思わなかったわ。」
魔理「今回は負けちまったが次やるときは絶対勝ってやるんだぜ!」
咲夜「望むところよ!」
魔理「じゃあ私は眠くなってきたんでそろそろ帰るぜ!」
咲夜「私たちも変えるわね。お嬢様がそろそろお怒りになるから。」
美鈴「また遊びに来ますね霊夢さん。」
霊夢「三人ともありがとうね、気を付けてね。」

 こうして3人は帰って行った。神社に残ったのはアリスだけだ。

霊夢「アリスあなは帰らないの?」
アリ「私はあうんちゃんが帰ってくるまで待っているわ。私までここで帰ったらあなたまた一人になっちゃうでしょ?」
霊夢「あらありがとうねアリス。」
霊夢「そういえばあなたとこうして二人だけで話すのはいつぶりだったかしらね。」
アリ「そうね、あの時は確か私が熱で寝込んでいたときあなたが看病してくれていた時かしらね。」
霊夢「そうかも」
アリ「あの時霊夢がいなかったら私は一人寂しくずっと寝た切りだったでしょうね。あの時は来てくれて本当にうれしかったわ。」
アリ「ありがとうね霊夢。」
霊夢「これでお互い様ってことね。」

 そんな懐かしい会話をしているうちに時は流れていく。アリスは心優しく綺麗でみんなから慕われている存在だ。
人里で定期的に行われている上海と蓬莱たちの人形劇もすごく人気で特に子供たちには人気だ。

??「霊夢さ~ん、ただいま戻りました~」
霊夢「あら、おかえりあうん」
あう「霊夢さん夜遅くまでごめんなさい。ひとりで寂しくなかったですか?」
霊夢「大丈夫よ、あなたが気をまわしてくれたおかげて楽しく過ごせたわ。」
あう「ご存知だったんですね。よかったぁ。」
霊夢「魔理沙や咲夜、美鈴にアリスが来てくれて話してくれたからね。」
あう「アリスさん最後までありがとうございます。あとで他の皆さんにもお礼しに行かなくちゃ。」
アリ「いいわよ。久々に霊夢と二人で話せて楽しかったしね。」
霊夢「そのお礼に行くの私も行くわよあうん。私のためだったんだしね。」
あう「ありがとうございます。」
アリ「じゃあ私はそろそろ失礼するわね。」
霊夢「アリスありがとうね。気を付けてね。」

 こうしてあうんが神社に戻り、アリスは帰宅した。霊夢とあうんはしばし目を合わせなかった。
そして、しびれを切らした霊夢が話を切り出した。

霊夢「あうん、今日はどうだった?」
あう「とっても楽しかったです。お燐さんとお空さんにいろいろ地底を案内してもらったり美味しいお店を教えてもらいました。」
霊夢「それはよかったわね。また遊びに行きたければ声をかけてね。」
あう「はい分かりました。」

 霊夢が話を切り出したことによりいつこも和やかな雰囲気に戻った。
あうんは遊び疲れたかとっても眠そうだ。

霊夢「眠いの?」
あう「はい・・・。」
霊夢「布団敷いてあるから布団に行って休みなさい。」
あう「お言葉に甘えて」

 あうんは布団に入ると気持ちよさそうに眠った。あうんの寝顔をみた霊夢は思わず

霊夢「この寝顔だけは本当に可愛いわね。ゆっくり休んでね。私だけのかわいい天使♡」
霊夢「私もそろそろ寝ましょうかね。おやすみあうん。」

 こうして霊夢とあうんの一日が終わった。

 今日は霊夢にとっては神社でゆっくり中の良いメンバーといろいろ話せて、あうんにとっては
地底を見て回れていい機会になったそんな一日でした。
 
To be continued...
あうん編をお楽しみに!!

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