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ある日、幻想郷を彷徨い歩く一人の少女?がいた。彼女の名前は
摩多羅隠岐奈。八雲紫同様、この幻想郷を創造した一人であり神である。
そんな彼女がなぜ幻想郷を彷徨っているのかというと、新しい部下を探しているかららしい。

摩「うーん、最近二童子が仕事しないな。新しい部下を探しに行くか。」

 摩多羅が最初に向かったのは、悪魔の吸血が住む紅魔館だ。

摩「すみませーん誰かいませんかー。」
咲「あら、幻想郷の賢者様がなにか用かしら?」
摩「実は今部下を探していて、まず紅魔館に寄らせてもらった。」
咲「あら残念ね、私たちはお嬢様に忠誠を誓っているの。あなたの部下になる気はないわ。」
摩「そうか残念だ。私の部下になればそれなりの待遇を保証していたのだが。」
咲「そういうこと。他をあたることね。」
摩「そうかでは失礼する。」

 紅魔館での勧誘は失敗した。紅魔館の住人はレミリアに対する忠誠心が強い。
それゆえレミリアを裏切ることは決してしないからだ。

 それを思い知った摩多羅が次に向かったのが冥界に存在する白玉楼だ。ここには亡霊と半人が
住んでいる。

幽「あら、賢者様が白玉楼にどのような御用で?」
摩「実は今部下探しをしていてな。ここに優秀な奴はいないかな。」
幽「あら妖夢ちゃんはだめよ。私の大切な家族ですもの。」
摩「そうかそれはすまぬことを聞いた。聞かなかったことにしてくれ。」

 白玉楼でも勧誘は失敗した。妖夢は白玉楼の庭師兼幽々子の指南役だが
幽々子は妖夢を家族同然と思っていてとても大切にしている。そんな妖夢を
無理やり引きはがそうとは摩多羅もしなかった。

 摩多羅は次に永遠亭に向かった。

永「これは摩多羅様、なにようで永遠亭へ?」
摩「今部下探しをしていて、部下になるやつがいないか探しているんだ。」
て「なら、ここにいるうどんを連れて行っていいよー。」
て「うどんは師匠の足を引っ張ってばかりで邪魔なんだー。」
う「てゐ?あなた殺されたいの?」
永「てゐ、あなた後でお仕置きよ」
永「申し訳ないどここにはあなたの望む部下はいないわ。他をあたりなさい。」

 摩多羅は次に守矢神社に向かった。ここには土着神の頂点、洩矢諏訪子がいる。
摩多羅は部下探しをするついでに神として話があるらしい。

諏「賢者がなにをしに守矢神社に?」
摩「今部下探しをしていて、私の部下になるような人はいないかな?」
諏「残念だけど早苗はあげられないわ。私の大切な家族だもん。」
摩「そうか。もう一つ別の話があるのだがいいかな?」
諏「なに?」
摩「君たち守矢は外の世界で信仰を集めるのが困難になってここに来たんだよね?」
 「確かに幻想郷は自由だ。好きにするといい。ただ霊夢の邪魔をしよとする行為は決して許さない。」
 「それだけは肝に銘じてほしい。」
諏「わかったわ。肝に銘じておくわ。」

 結局この日は部下を見つけることはできなかった。疲れ果てた摩多羅は後戸の国に戻ってきた。
そこには泣き顔の2人が待っていた。

里「申し訳ありませんでした摩多羅様。」
舞「申し訳ありませんでした摩多羅様。」
両「私たちのせいで摩多羅様に無駄足を取らせてしまいました。」
 「今後同じことが起きないように誠心誠意努めてまいりますのでなにとぞお許しください。」
摩「よく言った!それでこそ我が部下よ!」

 こうして摩多羅の部下探し騒動は落ち着いた。摩多羅はいつもの2人と一緒に活動していくようだ。

紫「どうやら心配は不要だったようね。」

END


 

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